スピリチュアルというものが、
看護において大きな意味を持つことを
あなたは知っているでしょうか?
特に、重い病気を抱えている患者さんを
相手にしているのであれば、
絶対に頭に入れておくべきことです。
これは、一般的なスピリチュアル同様に
「怪しいのでは?」と
疑うような内容ではありません。
実際、現実問題として
患者さんが抱えているものであり、
看護師に求められていること。
この記事が看護師さんたちをはじめ、
自宅介護をしている人などにも広まり、
たくさんの人が救われますように・・・
コンテンツ
スピリチュアルは看護にも役立つ
そもそも、スピリチュアルと看護に
何の関係性があるだろうと
思っている人もいるでしょう。
・・・しかし、スピリチュアルというのは
看護においてとても役立つものなのです。
看護を受ける患者さんたちはみんな、
何か問題を抱えています。
それはもしかしたら、
生死に関わるものかもしれませんし、
そうではないかもしれません。
その重度は置いといて、
とにかく患者さんたちというのは
その問題を抱えることによって
「自分って、生きてていいのかな?」
と精神的な問題に
直面してしまうことがあります。
それをスピリチュアルな観点から
緩和させていく必要があるのです。
看護におけるスピリチュアルの意味とは?
看護のにおけるスピリチュアルの意味を説明するには、
以下の3つをまとめて紹介しなければなりません。
- 全人的苦痛(トータルペイン)について
- スピリチュアルペインいついて
- 看護におけるスピリチュアルについて
まずは、全人的苦痛(トータルペイン)と、
スピリチュアルペインについて
ある程度理解をしていただきたい。
そして、その2つを知ることによって
看護におけるスピリチュアルの意味が
はっきり見えてくるでしょう。
かなり重い話ではありますが、
とても重要な話ですので
しっかりと読んでいってください。
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全人的苦痛(トータルペイン)について
全人的苦痛(トータルペイン)とは、
末期がん患者などが体験している複雑な苦痛のこと。
近代ホスピス運動の創始者と呼ばれる
英国の医師シシリー・ソンダース氏が
提唱した概念です。
これは以下の4つの苦痛によって
構成されているといいます。
- 身体的苦痛
- 精神的苦痛
- 社会的苦痛
- スピリチュアルペイン
特に後半の3つについては、
どこからどこまでが該当しているのかは
見極めが難しいですが・・・
とにかく、すべての患者は
この4つの苦痛を感じています。
これら1つを解決するのではなくて、
すべてをトータル的にどうにかするのが
とても大切だと言われています。
スピリチュアルペインについて
スピリチュアルペインとは、
生きていることや死ぬことに関する
苦痛のことを指しています。
たとえば、以下のようなもの。
- 人生の意味について
- 過去に対する後悔
- 死後の世界についての関心
僕たちは生きていると、
自分がいずれ死んでしまうことを
忘れてしまいます。
そして、このような苦痛は
感じないで生きられるのです。
しかし、病気などで死を実感すると
このような苦痛が訪れてしまいます。
また、厄介なことに
この問題に対しての明確な答えはなかったり、
もう解決できなかったりするのです。
これに対してどう対処するのかが、
看護師・介護士などに
求められているのです。
看護におけるスピリチュアルについて
以上のことより、
看護におけるスピリチュアルとは・・・
- 占い
- ヒーリング
- コーチング
などのよくあるものではなくて、
患者さんの苦痛の一種であり、
そのアプローチ方法でもあるのです。
日本では「スピリチュアル」というだけで
何か怪しいものであると
よく勘違いされがちです。
しかし、看護で使われるスピリチュアルは
とても実用的で、とても身近なもの。
誰もが感じるであろう苦痛の一つなのです。
スピリチュアルというだけで
無条件に拒絶してしまうと、
この学びは得られなかったでしょう。
ここまでこの記事を読んでくれたあなたは、
きっと心が優しい人だと思います。
・・・実は僕も、スピリチュアルペインを
強く感じている人との出会いがありました。
だから、多くの人に知ってもらいたい。
心からそう願っています。
患者さんが抱えるスピリチュアルペイン
患者さんが抱えるスピリチュアルペインには、
以下のようなものがあります。
- 何のために生きているかわからない
- あのときこうして入ればよかった
- 死後の世界はどんなものなんだろう?
もしかしたら、
病気を患っていないとしても
このような気持ちになったことがある人も
一定数いるのではないでしょうか?
あなたももしかしたら、
どこかで感じたことがあるかもしれませんね。
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何のために生きているかわからない
何のために生きているかわからないというのは、
スピリチュアルペインにおいて
代表格でもある苦痛の一つです。
僕たちは日常的に、
生きる意味については
あまり考えません。
しかし、死に直面してみると
ついつい考えてしまうのです。
- なぜこんなに苦しい思いをしなければならないのか
- なぜ自分だけが苦しまなくてはいけないのか
- ここまで生きてきた意味はあるのか
こういう問いが
頭の中をぐるぐると回り続け、
心を蝕んでいきます。
もちろん、病気でなかったとしても
これを抱える人が多いはず。
特に若者は、この苦痛を抱えがちです。
あのときこうしていればよかった
人生が終わりに近づいていることが
自覚できるようになると、
人生への後悔が訪れます。
- あのときこうしていればよかった
- もっと違う人生を歩めたかもしれない
- どうして行動できなかったんだろう
インターネットで、
死ぬ前に後悔することリストを
検索してみるとわかります。
「〇〇しなかったこと」
という後悔がとても多くて、
それはもう取り返せないものであることを
みんな苦しく、つらく思うのです。
この問題は、解決できません。
どれだけ偉い人だとしても
タイムマシンは持っていませんし、
過去の事実は変えられませんから。
だからこそ、難しいのです。
死後の世界はどんなものなんだろう?
死後の世界への関心も、
スピリチュアルペインのうち
代表的なもののひとつ。
関心というと、
どこかポジティブなイメージがありますが、
ネガティブなものがほとんどですね。
- 死んだらどうなるんだろう
- 死んだらどこにいくんだろう
特に、近い未来に「死」が存在していると
このような悩みを抱えてしまいます。
これももちろん、
解決できることではありません。
誰も死後の世界を知りませんし、
それを伝えられませんからね。
だからこそ、患者さんたちは
この苦痛を味わい続けます。
・・・僕たちは、
どうしたらいいのでしょうか?
スピリチュアルペインに対して、看護師が気をつけること
スピリチュアルペインに対して、
看護師が気をつけるべきことは
以下の3つです。
- スピリチュアルペインを取り除こうとしない
- 特別なケアだと思わせない
- 患者さんの声に耳を傾ける
たくさんの気をつけるポイントが
存在しているのですが、
まずはこの3つが大切です。
そしてこれは、患者さんたちだけでなく、
スピリチュアルペインを抱えている
すべての人に対して意識すべきこと。
周りの人から相談を受けたときにも使えるので、
ぜひ、頭に入れておいてください。
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スピリチュアルペインを取り除こうとしない
スピリチュアルペインは、
取り除こうとしてはいけません。
取り除こうと思ったとしても、
取り除けないからです。
逆にむしろ、取り除こうとすると
「お前に何がわかるんだ・・・!」と
思われてしまうかもしれませんしね。
大切なのは、問題解決するのではなく、
問題を緩和させていくということ。
生きている意味がわからないなら、
あなたが生きていることで
喜んでいる人がいること伝えるなど。
こちらから解決策を提示するのではなく、
1つのきっかけを与えることで
患者自身が問題を緩和させていくのです。
間違っても、スピリチュアルペインを
取り除こうとしないでください。
特別なケアだと思わせない
特別なケアだと思わせないことも、
気をつけなくてはいけません。
特別なケアだと思われると、
何か重大なものだと思わせてしまったり、
迷惑をかけたと思わせてしまいます。
それによって、
全人的苦痛の他の部分が悪化したり、
スピリチュアルペインが深くなることも。
スピリチュアルペインをケアする場合は、
とても自然に、普通に行っていきましょう。
そのなかで、患者さんが自分で気づき、
少しでも気持ちを軽くしていけるように
普通を設計していくのです。
患者さんの声に耳を傾ける
ここまでは抽象的な内容でしたが、
少し具体的なケアを。
それは、患者さんの声に
耳を傾けることです。
話を聞いてもらえなかったり、
話を流されたりしていると、
- 面倒だと思われてしまっている
- 迷惑もの扱いをされている
と、患者さんが思ってしまいます。
看護師がそう思っていなかったとしても、
患者さんはそう感じてしまうのです。
それによって、
全人的苦痛の他の部分が悪化したり、
スピリチュアルペインが深くなることも。
話に耳を傾けることを意識して、
患者さんと接しましょう